親子・親権
離婚を考える際、最も大きな不安要素となるのが「子どもの親権」です。 「どちらが親権を持つべきか」「これからの生活はどうなるのか」といったお悩みに対し、法的な観点から最適な解決の道筋をご提案します。
このようなお悩みはありませんか?
- 子どもと離れて暮らしたくない。
- 離婚しても子育てを続けたい。
- 子どもの母親と結婚していないが、親権をもって子育てを担いたい。
- 配偶者に勝手に子どもを連れて行かれた。
親権とは
親権とは、未成年の子どもを養育・保護し、その財産を管理するために父母に与えられた権利と義務のことです。大きく分けて以下の2つの権利で構成されています。
- 身上監護権(しんじょうかんごけん)
子どもの身の回りの世話やしつけ、教育、居所の指定、病気の際の療養などを行う権利と義務。 - 財産管理権(ざいさんかんりけん)
子どもの財産を管理し、子どもに代わって契約などの法律行為を行う権利と義務。
親権者を決める際の手順
親権は、まず父母の話し合いで決定します。まとまらない場合は裁判所の手続きへと進みます。
- 協議離婚での話し合い
夫婦間の話し合いで決めます。父母双方が親権者であり続ける共同親権も可能です。 - 離婚調停
話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所で調停委員を交えて協議します。 - 離婚審判・訴訟
調停でも決まらない場合は、裁判所が諸般の事情を考慮して、共同親権か単独親権かを判断し、共同親権の場合は父母双方を単独親権の場合どちらかだけを親権者に指定します。
稲坂将成法律事務所のメッセージ(2026年)
父も母も子もそれぞれの人格と立場が尊重されなければなりません。改正民法が共同親権を導入したことは親子の人格尊重にようやく日本が動き出したとも言えます。
共同親権のメリットデメリットなどという文脈で語られることがありますが、そもそも、皆様が頭の中でどのような比較を思い描いていらっしゃるのか、という点が重要です。
離婚するしない関わらず父母の意見が合わないことや父母間にマイナスの感情があることは珍しいことではありません。
そんなとき、けっして少なくない親は自分だけが子どもを独占して子どものことを決めたいという強い欲求に駆られることはあるはずです。この時、「自分が親権者となる単独親権」か「共同親権」かを比較してしまうことになります。この視点に立てば当然後者の共同親権は望ましくないということになります。共同親権のデメリットと言われる際は、実は、その比較対象が「自分だけが親権者となる単独親権」との比較という偏った視点に立っていることがしばしばです。
父にも母にも親としての人格があって、当然子にも父母双方から養育を受ける権利があります。個人の尊重という観点からは、誰もが親子という尊厳が不当に傷つけられてはなりません。たとえ意見や環境は違っても、親として子どもを愛しているのであれば、ともに養育や養育に関する意思決定に関わることができるのは当然のことです。この意味で、共同養育はけっして理念や理想ではありません。共同養育は子を持つ親が身につけなければならないリテラシーです。
従前の日本が親子をないがしろにしてきたことにすでに多くの方が気付いています。結婚と親子を過剰に結び付け非婚の父母の一方を親としてないがしろにしてきたのです。共同親権導入後は、離婚しても紛れもなくこの子の親なんだ、もう一方の親に劣後する必要はないんだ、など当たり前のことにより気づきやすくなるはずです。この権利意識が発達すれば、もう不当な時代へ戻ることはないでしょう。たとえば、今、昭和の時代に当たり前に行われてきた差別や習慣が信じられないものとなっています。これと同じように遠くない将来、親を差別してきた過去を振り返ることができるようになると信じています。